報連相アセスメントシート

報連相アセスメントシートをご希望の方はクリック

1つの情報が連絡・報告・相談を経てどう伝達されるか

ここで言う連絡はお知らせではなく、伝達と同じ意味で使っています。
この連絡の種類には大きく分けて二つある。一つは経営者から予め示される経営理念。
もう一つは日常飛び交う情報の連絡です。
また、連絡は仕事のレベルに応じて新入社員でもできる連絡から、自らの意味づけも入る報告へ、かなりの習熟度を要する相談の材料へと変化していきます。
今回は一つの情報がどのように人から人へ伝達されるかをイメージして下さい。

ベースとなる連絡【誰から誰へ。何を連絡するのか。】
1.経営者から社員全員へ・・・・・・この会社はなぜ存在するのか。経営理念・経営方針
入社前のパンフレットから、もしくは求人広告から始まる。
2.チームリーダーからメンバーへ・・1.を踏まえ、この組織の役割は何か。期待される成果。
3.直属の上司から部下へ・・・・・・1.+2.+、仕事の内容、得たい報告の手段。期限。
4.情報を知る者から知らない者へ・・情報をやり取りする手段。メール、電話、書類、会議。
5.メンバーからメンバーへ・・・・・・部門に限らず、常日頃どんな情報が欲しいかを話しておく。
日頃の人脈が大切。情報は開示して共有すれば、さらに多くの必要情報が手に入る。
生情報の連絡【新しい情報が入ったら、1.~5.を踏まえた上でどうするか】
6.この情報は緊急かどうか判断する。
7.この情報を誰に知らせるかを瞬時に判断する。
8.例外的な新しい情報なのか日常の仕事に関する情報なのかをつけて伝える。
9.ざっとでも早い情報がいいのか。正確でないと意味がないのかを判断する。
役立ちそうな情報の連絡【役立ちそうだと感じたら、1.~5.を踏まえた上でどうするか】
10.緊急ではないが将来役に立ちそうなものは加工して報告や提案に使う。 加工とは自分の考えも含めた報告や提案にしていく事。
将来のリスクを回避する為の情報の連絡【このままだと危険だと感じたら、1.~5.を踏まえた上でどうするか。】
11.緊急ではないが将来危険な事を起こしそうなものは整理して警告に使う。
次のアクションの指針とする為の情報の連絡
【情報の共有化】
【情報によるマネジメント】

情報の共有化

誰と情報を共有するか。何のために情報を共有するか。それはどのような情報か。自分に何をしてくれと言っているのか。それは同意できるものか。それを受け自分はどう決意するか。
情報には受け止める深度があります。情報によって必要な深度は次のようなものです。

(深度1)
事実情報の共有化・・・『その事実は知っている。』

大小さまざまな必要情報を誰にでも分かる形で共有する。
例)FAX、メールの連絡事項、スケジュール、目標数値、顧客名、大きな物で経営理念。

(深度2)
意味の共有化・・・・・その目標を踏まえ『私がする事は何か。その意味はわかっている。』

その情報の持つ意味を明らかにする。
例)前期の15%アップ売り上げ目標はとうてい到達できない。これをやるには、今までのやり方を大幅に変える必要があると認識した。
自分の事として真剣に受け止めて初めて、自分の中で共有化された事になる。

(深度3)
価値観の共有化・・・・『課題を共有し、私がやると決意する。』

その中で、この仕事が会社にとってどういう意味を持つのかを理解している。
その中で、自分がこの仕事を通じて何を成し遂げたいかを理解している。
例)経営理念は私が楽をして一生過ごせるお金を儲ける事です。 この事に感動しますか?
そして、みなさんが私以上に楽しく一生過ごせるお金を儲ける事です。
それにより、みなさんの家族、周りの人が幸せになる事です。

思いのベクトルを揃える事が重要。経営者の強い経営理念に同意し、思いがまっすぐと伝わる(役員、本部長、部長、課長、係長、主任、社員)それぞれの思いのベクトルが同じ方向を向いてなければ、アクセルとブレーキを踏むようでやる気は起きない。

一見一方通行のようだが、そのベクトルの反対の向きを捉えてこそ、より強固な組織となる。エンジンブレーキのように。エンジンブレーキは抵抗のようだが、坂道では安全に降りる事が出来る。反対意見も貴重な戦力。

一般に下の者が動かないのはこれが原因。
上の言ってる事全然違うよ。と耳にした事は? クラッチを踏む社員。仕事しない。

(深度3)になるためには。
経営者・上司・互いに・・熱意。誠意ある態度。意気込み。姿勢。思い。愛情。を受け入れ、認め合う。→コミュニケーション
情報に思いを乗せ、それが共感と感動を生んでいる時にモチベーションは一気に上がる。

情報によるマネジメントとは

マネジメントとは、組織の目標を達成する為、人、物、金、情報、システム等の経営資源を効果的に活用することです。人を効果的に活用するために情報を提供し、1.上司が部下を動かし、2.部下が上司を動かし、3.経営者が社員を動かします。

人は誰でも理解欲求を持っています。訳(全体の状況、背景、長期的な見通し、お客様の声等)が知りたいのです。
訳が分かれば、なぜ何の為にこの仕事をやっているのか仕事に意味づけができます。
意味や目的が分かれば自然と判断し行動します。最も効果的に。

1.上司から部下へ

指示、命令は仕事の習熟度が未熟な時に機能します。仕事に慣れ自立してくると、情報(事実)さえ与えれば、受けた人がどうするかは自分で考えて行動できます。自由に。自分の責任で。
その情報が的確で信用できるものなら、次からは自分で情報を掴んで行動します。
情報は人をマネジメントできるのです。時として命令やアドバイスより大きな効果があります。

また派遣など、初めての職場では仕事の目的、今までのいきさつ、全体状況をよく説明しながら仕事の指示を出していれば、より効率的に仕事をこなす事ができます。
情報提供の手間を惜しんでいては、結局上手くいかない。

2.部下から上司へ

自発的に自分の仕事の枠を越えて情報を伝達する事により、上司をサポートする。
例)ある営業所の事務のTさんは「成績が急上昇した営業所やいつも上位にいる所へ電話をかけて、どんなことをしているのか聞いて、それを営業の人に流して、あおっているそうです。
一番欲しい情報を一番確実な所から得て、それを流す。その事によってどうしたらよいか。を一人一人から引き出している。

3.経営者から全社員へ

元ヤマト運輸会長の小倉昌男氏は雑誌の連載に、「情報の徹底共有で『全員経営』」と記しています。
また、オープン経営を実践されている会社の社長(株)ミスミの田口社長はある対談で言いました。
社長と同じ情報を持てば、社長と同じ判断はみなできるのだから・。」

普通、報連相は下から上へとイメージしますが、報連相の重要性には下も上もありません。
「情報によるマネジメント」とは上から下への報連相です。

報告は義務+アルファ

報告は義務なので言われた通り、報告すればいい話です。
ところが、報告には目的があったのです。
また、自分が仕事を通して何を成し遂げたいか。といった自分の指針を表現する絶好の機会です。

1.報告の望まれるスタイルを確認しておく。

自分が必要だと思う事と上司やその先の決定権のある所が必要だと思う内容が違う場合が多々あります。どこまでどのように報告して欲しいのかを確認しておく必要があります。

2.目的に添ったものに。

何の為に使うのか。によっても報告内容が違ってきます。
必要ネタ。補足ネタ。参考ネタ。自分なりの考え。予測。推理。・・・・どこまで入れるか。

3.報告期限

依頼されているものには期限があります。期限の意味も確認しておきましょう。
長期の場合には中間報告。終わるのがいつか分かった場合も中間報告。マイルストーンを置く。
例)31日に引っ越しなので30日までに工事を終わらせて欲しい。
(できれば29日には終わらせ、30日をチェック日。31日は万全)→実質は29日だ。

4.報告の意味づけ

報告を他の誰でもない、あなたに依頼した意味は何でしょう。
私が報告者となる場合、自分の意見、考えを盛り込む事は重要です。
そのとき、事実なのか、意見なのか、推理なのか。を記す必要があります。

5.正直である事

正確で正直でなくては報告する意味がありません。
こうあるべき。こうでなくては。はその他に付ければいい事です。

6.警告について

何もかも上は知っている。という事はあり得ません。緊急なものは即連絡しますが、分析を要するものは根拠も含めて、キチンと報告する事。これは重要な義務です。

7.良い報告は皆の前で

良い報告はおざなりになりがちです。良い報告とは顧客からのお礼状。喜びの声。賞賛の言葉です。これを皆の前で報告する。モチベーションの元になります。

8.誤りは正す

間違ったら謝ってすぐ訂正。それから影響あるところに連絡する。以後気をつける。

相談は相乗効果を生む

相談される事は嬉しい事。

相談されるシーンを想像して下さい。

1.部下から上司へ

課長。ちょっとご相談が・・。
この前の○○の案件ですけど、私なりに少し考えてみたんですが、どうもここの所がしっくりいかなくて・。いかがなものでしょう。

思わず顔がホワッとしませんか?自分の意見を求められる幸せ。自尊心がパワーアップします。
余裕がないときは、うるさいし、最初からの丸投げは敬遠されます。自分なりの努力があって初めて機能する。

2.上司から部下へ

できる君。ちょっと教えてくれないか? Z部から依頼があった件だけどね、この前この研究会に出ていたよね。何かいい知恵はないかな。

相談はかなり自分の技量がないと出来ません。なので受けるという事は非常に嬉しい事。
またですかぁ?課長いつもその手じゃないですか。だめですよ。おだてたって。
この前説明したとおりです。課長なりの答えで上に言っておいて下さい。

相乗効果

相談の本来あるべき姿です。
自分だけで悩まず、多くの人を巻き込む事が、逆に大きな効果を生む。
どこまで考えどうしたいのかを引き出してくれたりします。→コーチングが機能する。

外部からの相談。

これが受けられる人が超一流です。
相手の気持ちも、相談内容も、相談スタイルも、すべてくみ取った上で、相談を受けられる技術があれば社内は全く問題がありません。
宇宙。地球。環境。世界。日本。政治。経済。流通。人間。思想。文化。過去。現在。未来。
ありとあらゆる、もっと広く高くものを捉える事もできます。

全般に言える事。

会社は一つの組織であり、そこで一生過ごすかどうかは個人の意志決定によるものです。
会社の理念も方針も納得できないのであれば、そこを去るのも良い決定でしょう。

人が集まる所、どこにでも人間関係はあります。相手の性格とニーズに応じた報・連・相は信頼関係を強固にし、新たなやりがいへと繋がってきます。

報連相をしたくない訳、来ない訳

報連相が必要な事は理解しているし、何をどんな時にしたらいいかも分かっている。
全部理解した上で、報連相が自分に来ないとしたら何が原因でしょう。

報連相したくない状態

  1. 上司がいつも言っている事が違う。
  2. 経営理念は理解できるが、上が常務も本部長も部長も上司もバラバラな事を言う。
  3. 上司は自分の手柄として上へ報告するので、私の存在感がなくなる。
  4. このネタは報告するより学会に直接発表し名をあげようと思う。会社レベルを超えている。
  5. 期限を守ろうにも、上司は自分の期限は余裕を持ちすぎるほど持ち、部下をせかせるのが仕事のようだ。振り回されてはたまらない。
  6. 上手くいきようものなら、次はもっと次はもっとと首をしめる。そんな事はしたくない。
  7. 相談しろと言っても、契約書を持っていかない相談はあり得ない。
  8. 結論から話せというので結論から話すととたんに出来ないレッテルを貼る。プロセスを聞かない。
  9. 警告の文書は以前にも書いたが潰された。彼らに明日を考える資格はない。
  10. 相談と言いつつ、仕事をおしつける課長。あんたが先にやっとくれ。
  11. ただ書類を一つB部署に持っていってくれと言うのに、いったい幾つの情報が必要なんだ。
  12. ・・・・・
  13. ・・・・・
  14. ・・・・・
  15. ・・・・・

と意見はいろいろありますが、ではどうしたらいいのでしょう。

1.報告が来ないのには自分にも原因がある事を認識する事です。信頼関係が崩れている事も考えられます。
2.会社にとって経営理念が命であるように、個人にとっては「仕事を通じて自分は何を成し遂げていきたいのか」といった個人の指針が命です。命を持って仕事をしていく。それが、できるビジネスマンです。
3.相手の思いと自分の思いが違って当たり前。相手が受け取って初めてコミュニケーションは成立します。4つのタイプ分けを思い出し相手に伝わる方法に変えていく。
4.周りの人間とのコミュニケーションを取るのにコーチングは有効です。
コーチングによって相手の可能性を引き出す事がお互いの関係をより強固なものにしていきます。